かびれ神宮
かびれ神宮は、御岩神社の奥宮にあたるお宮で、拝殿から登山道を進むこと約30分、御岩山の中腹に位置しています。御祭神は、天照大神、邇邇藝命、立速日男命の三柱です。
かびれ神宮の名は、御岩山が古く「賀毘禮(かびれ)の高峰」と呼ばれていたことに由来します。この呼称は常陸國風土記にも見られ、御岩山が古代から信仰の対象であったことを示しています。御岩神社の本宮が山の麓に鎮座するのに対し、かびれ神宮は山そのものにより近い場所に鎮まる奥宮として、御岩山信仰の中心を担ってきました。
江戸時代には、かびれ神宮は「御岩大権現」「奥宮かびれ大神宮」とも称され、水戸藩の祈願所として重視されました。歴代藩主が参拝に訪れる習わしがあり、御岩山の祭祀や奥宮の管理にも水戸藩が深く関与していたことが知られています。現在も毎年2月11日には、かびれ神宮祭が斎行されています。
社殿の階段脇には、神様が降臨されると伝えられる磐座が鎮座しています。かつてこの磐座の背後には水が湧き出る池があり、徳川光圀公が『大日本史』の筆始めの儀をこの地で行ったと伝えられています。現在は、水は枯れていますが、「御多満理池」と刻まれた碑が建ち、往時の信仰の場を今に伝えています。
御岩山 山頂
御岩山の標高は530m。山頂からは、緑豊かな丘陵や太平洋といった美しい景色を楽しめます。また頂上付近にはハート形の穴がある岩が鎮座しており、岩の周りで多くの参拝者がハート穴を探す姿が見られます。
papakuro(Wikipedia CC 表示 3.0)
古くから聖地として崇められてきた御岩山が、日本有数のパワースポットとして広く知られるようになった背景には、日本人初の女性宇宙飛行士である向井千秋氏の体験談が関係しています。向井氏が宇宙から地球を眺めた際、地上の一か所からまっすぐに立ち上がる光の柱が見えたといいます。その後、その光が見えた地点を調べたところ、御岩神社のある御岩山であったことが知られるようになりました。この話が伝えられたことで、御岩山は特別な力を持つ場所として注目を集めるようになりました。御岩山の山頂には石祠が鎮座しており、その背後には「立石」と呼ばれる石柱が立っています。この立石こそが、宇宙から見えた光の柱の正体ではないか、と語られています。こうした伝承も相まって、御岩山は神秘的な霊場として、多くの人々の関心を集め続けています。
※向井さんからの公式なコメントはありません。