有名度
関脇阿蘇神社
あそじんじゃ
熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083−1
高砂の松
更新日:2026年7月30日
縁結びの象徴として1,000年以上親しまれる名松
阿蘇神社の本殿近くに立つ「高砂の松」は、1,000年以上の歴史を持つと伝えられる御神木です。力強く枝を広げる堂々とした姿は、古くから縁起の良い松として大切に守られ、多くの参拝者が良縁や夫婦円満を願って訪れる阿蘇神社屈指の縁結びスポットとなっています。この松は、今から約1,000年前、第26代宮司・阿蘇友成《あそ ともなり》が宮中へ参内した帰路、播州尾上(現在の兵庫県高砂市周辺)で縁起が良いとされる松の実を持ち帰り、境内へ植えたことに始まると伝えられています。長い年月を経た現在でも青々とした姿を保ち、阿蘇神社の歴史とともに受け継がれてきました。
高砂の松の名は、能楽を大成した世阿弥《ぜあみ》の代表作『高砂』でも広く知られています。この演目では、高砂と住吉の松に宿る老夫婦の神霊が、夫婦和合や長寿、平和への願いを語り、日本を代表する祝言曲として今日まで受け継がれてきました。特に婚礼の席では「高砂や この浦舟に帆を上げて…」で始まる謡が古くから親しまれ、夫婦が末永く寄り添う姿を象徴する演目として広く愛されています。

参拝には古くから伝わる独特の作法があります。男性は松の左側から2周、女性は右側から2周、願い事を心に念じながら松の周囲を巡ると御利益が授かると伝えられています。現在でもこの風習にならって参拝する人が多く、松の周りでは静かに願いを込める姿が見られます。
長い年月を生き続ける松は、変わることのない夫婦の絆や、人と人との縁が末永く続くことを象徴する存在でもあります。阿蘇神社の壮大な神殿や楼門とともに、高砂の松は歴史と信仰が今も息づく見どころの一つです。参拝の際には、その力強い姿を眺めながら、古くから受け継がれてきた縁結びの信仰や、能『高砂』が伝える夫婦和合の願いにも思いを寄せてみてはいかがでしょうか。
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